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2021年10月29日 (金)

読書日記「偉人たちのあんまりな死に方」

 河出文庫。ジョージア・ブラッグ。

 世界の偉人がどのように死んだかを整理した一冊である。特に、悲惨な死に方をした偉人ばかりである。
 最近の研究から判明した事実も入れてある。
 ツタンカーメン、クレオパトラ、ベートーベン、アインシュタイン等々。
 取り扱っている内容は悲惨だが、そのように思わせない軽妙な語り口である。
 個人的にはベートーベンの死因が一番衝撃であった。医学が未発達であったこともその要因である。
 ネタバレとなるので、この程度にしておくが、興味のある方は手に取ってみてほしい。

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2021年10月28日 (木)

鞄の中のペットボトル

 冬場以外は、朝駅に着くとペットボトルを買って水かお茶を飲む。
 そうすると、仕事でバタバタしていると、飲みきっていないペットボトルが鞄の中に残っている時がある。
 たいていは事務所に着くと鞄から出すのだが、朝からバタバタしているとそれを失念し、鞄にペットボトルが入っているのを失念し、また買う羽目になる。
 ひどいときは鞄の中に3本くらい入っている。
 私は今ビジネスバッグの形でリュックとして背負えるタイプの鞄を使っているため、ペットボトル専用のポケットがないせいである。
 鞄がやたら重いと思ったら、ペットボトルが溜まっている。
 ペットボトル専用のポケットがあるビジネスリュックに替えようかと思ったりもしている。

 本当はマイボトルにするべきなのであろう。。。

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2021年10月27日 (水)

時には手で書いてみる

 複雑難解な事件の場合、あるいは難解ではないが、争点について様々な角度から詰めていく必要のある事件の場合は、いきなりパソコンに向かっても整理がつかないこともないではない。

 私は、マルマンのMnemosyneというA5サイズの方眼紙メモを愛用しており、これに、色々と書き込んでいる。
 事件でするべきことのリストや、2ヶ月くらいのターンの間に書かないといけない書面を書き出してスケジュール感を把握したり、ブログのネタを思いついたらメモしてみたりしている。

 単体の事件で、手で書いて、どういう証拠があり、どういう視点で書面を書くべきかや、一見相手に有利な証拠を崩せないか等プラス面やマイナス面などを書き出している。間接証拠として何があり、そこからどう組み立てるかということも書いている。
 手続選択の際にも、どういう展開で持っていくか予想などを手で書いている。

 事務所を移転する際にも(当時はこのメモではなかったが)、事務所を移転するメリット・デメリットを書き出して移転を決めた。

 時には手で書いてみることも大事だと思っているのである。

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2021年10月26日 (火)

京都の弁護士会の新作広報動画

 京都弁護士会が法律相談に気軽に来てもらいたいということで、2本の新作動画を公開した。
 京都弁護士会のホームページから、京都弁護士会の動画チャンネルに行っていただくと視聴できる。
 サービス残業編と、交通事故編である。

 手作り感満載な感じと、訳が分からないところが私は気に入っている。
 ネタバレは書くことができないので、是非、見てください。

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2021年10月25日 (月)

今週の小次郎

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 「父ちゃん!」という感じで笑っている二代目小次郎である。
 休日、小雨の降る中、45分も散歩をしたので、いつも来ている服を脱いでいる。
 雨でも雪でも、散歩に行くというのである。

 10月も終わりに近づいてきました。
 今週も頑張っていきましょう。

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2021年10月22日 (金)

読書日記「ニコライ遭難」

 新潮文庫。吉村昭。

 多くの作品を読ませていただきたい作家の1人に吉村昭がいる。
 客観的な描写と圧倒的な取材と調査により事実を積み重ねていく。

 ロシア皇太子のニコライが日本に外遊に来た際に、大津で警護していた警官から襲撃された、有名な「大津事件」の顛末を緻密に描き出した作品である。
 当時のロシアの国力は日本とは比較にならず、日本はニコライを最大級の対応で歓迎していた。
 当時ロシアは南進政策を採っており、日本としては、ロシアという大国を敵に回すことなど想定もできないほどであった。
 政府側は、ニコライはロシアの皇太子であるから、死刑が適用される皇族に対する罪で裁くべきである、として裁判所に圧力をかけていた。
 これに対し、司法権の独立を守った事件として大津事件は有名である。
 法解釈からすれば、ニコライは日本の皇族ではないから、一般人に対する殺人未遂行為であり、犯人は無期懲役刑とされた。
 政府の圧力にもかかわらず法解釈を貫いた事件とされる。

 吉村氏の筆致は、当時の緊迫したやりとりが伝わるようであり、また、単純に司法権の独立を貫いたというだけでもない事情もわかり、非常に感銘を受けた。
 また、あまり知られていない犯人のその後や、ニコライを救って一時は救世主のようにあがめられた車夫たちのその後まで描いており、人の世で生きることがこれほど難しいものかと思わせられる作品である。
 これは是非読むべき一冊であろう。

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2021年10月21日 (木)

依頼者が、セカンドオピニオンを聞きにいった方がいい弁護士

 事件の途中で引き継ぐことがあるが、「もっと早い段階で引き継いでいれば、いろいろなやり方ができたのに」と思うこともある。

 類型的に、依頼している弁護士が以下のような弁護士であれば、一度、ほかの弁護士にセカンドオピニオンを聞きにいった方がいい。
 どれか一つでも当てはまれば、相談することをお勧めする。

1、委任契約書を作成していない。
 弁護士職務基本規程で委任契約書の作成は義務化されているので、この作成がないということ自体、きちんと仕事をされない蓋然性が高い。

2、事件の報告がない。
 依頼している事件の報告がないのは怪しい。依頼者への報告義務も、職務基本規程で定められた基本的な義務である。
 時には、提訴していないのに、既に提訴したという虚偽報告をしている可能性もないではない。

3、事件の進行について、相談がない。
 事件をどう進めていくかについて、弁護士サイドだけで決めて勝手に進めているのも、依頼者の求める結論や方向性からずれている可能性がある。これについても職務基本規程で定められている。後から、記録を見て、「依頼した内容からずれている」ということもないではない。

4、依頼している事件の写しの送付がない。
 相手から出た書面や、こちらが出した書面の控えを一切渡していない例も割合多い。依頼者が後に写しを持参されて、「私はこんな説明していない」ということもままある。

5、預り金の返金がない。
 これはかなり危ない。弁護士職務基本規程では、事件が終了したら遅滞なく預り金は返金せよとされている。
 ただ、事件が終了していると、手遅れということもある。そのためにも、5以外の事項に該当したら、速やかにセカンドオピニオンを聞きに行くべきである。

6、連絡がつかない。
 電話がつながらない、メールをしても返事がない。事務局にはつながるが本人から連絡がない。これもかなり危ない。単に多忙ということもありえなくはないが、事務局につながるのであれば、事務局に伝言するよう伝えれば済む。これも連絡がつかない時点でかなり危ない可能性がある。

 一度依頼した弁護士を断るのは、気がひけたとか、断りづらかったとか言われることも多いが、そのために被害が拡大することもあり得るのである。

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2021年10月20日 (水)

安納芋

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 春先に植え付けた最後の野菜の収穫である。安納芋だが、プランターで育てた割にはまあまあの収穫である。
 味も普通に甘くて美味しかった。

 ナスビが多少まだ実をつけているが、冬の野菜は難しいので、また、来年の春まで野菜作りはお休みである。

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2021年10月19日 (火)

目の不調

 しばらく目の調子が悪く、PCを見ていると涙が出てくるし、目がシパシパしていた。
 色々と考えた結果、理由は以下のものではないか、と思い当たった。

1、マスクをしているので、夏場の日差しがきつい時もサングラスをしていなかった。
2、Web会議での裁判が増えたので、よりPCを見ている時間が増えた。
3、私の机は、事務所の一番南側にあり、京都市役所の建物に面しているが、工事が終わり、高さが低くなったので、より日当たりがよくなったため、目を痛めた。正直、むちゃくちゃ明るい。来客室も一番南にあるが、ブラインド越しでもかなり明るい。

 なので、今はマスクにサングラスという怪しい格好で外を歩いている。
 また、事務所内にいる時も、できるだけブルーライトカットの眼鏡をしている。あと、スマホを見る時も同様。
 自宅でもPCやスマホを見る時は、ブルーライトカットの眼鏡をかけている。

 以上に気をつけだしてから、目の調子がましになりつつある。

 ただ、ブルーライトカットの眼鏡はレンズが茶色いので、事務員に、「茶色いやろ」というと、「肌の色と変わりがないのでわかりません」と言われた。

 以上です。

 

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2021年10月18日 (月)

今週の小次郎

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 気持ちよさそうに寝ている二代目小次郎である。
 こんなに健やかに寝てみたい。
 時々、小さい声で「ワゥッ」と寝言をいうこともある。

 10月も後半戦に入りました。これを書いている時点で気温が相当下がるということですが、どうなっているでしょうか。
 今週も頑張っていきましょう。

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2021年10月15日 (金)

読書日記「平成犬バカ編集部」

 集英社文庫。片野ゆか。

 シーバという日本犬専門マガジンを立ち上げた編集長とその周りにいる犬バカ達の物語。
 編集長として、ヒット作がなかった主人公が、どうせなら最後に自分の好きなことをしたいと考え、自分のところの柴犬があまりにも可愛すぎるから、その魅力を伝えたいという犬バカ過ぎる理由で雑誌を立ち上げる。
 立ち上げた雑誌はどうなるのか、また、関わる人たちの犬との触れあい、犬との別れがあり、笑いあり、シリアスあり、涙ありの盛りだくさんの一冊である。
 犬好きならコレを読まずして死ねまい。
 お勧めである。

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2021年10月14日 (木)

弁護士の腕の違い

 弁護士に腕に違いがあるかと言われれば、あるとしかいいようがない。

 世の中の人は、弁護士であれば皆一定のレベルに達していると思っているかもしれないが、そんなことはないのである。
 基本的なことができていない弁護士は割合いる。

 同じ事件でも、依頼する弁護士によって、結論が変わったり、賠償額が変わることはある。
 誰に依頼しても無理な事件があることもまた真実であるが、依頼する弁護士によって変わることはあるというのが事実である。

 自分が依頼している弁護士がおかしいのではないか、と思われる時は、セカンドオピニオンを聞きにほかの弁護士のところに行くこともよいと思う。
 できれば、早めの方がよい。

 以上です。

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2021年10月13日 (水)

路上での大声

 路上で携帯電話で大声で怒鳴っていたり、直接相手に大声で怒鳴っている人がたまにいる。
 だいたいが汚い言葉使いである。

 本当に怒っている場合もあるだろうが、周囲の人の目線を集めたいのであろうなと思っている。
 相手に大声で怒鳴れる自分はすごいだろう、怖いだろう、注目されているという錯覚である。

 誰もすごいとは思ってくれないし、怖いとも思わない。
 また、注目されている訳でもない。

 単に迷惑なだけである。

 以上。

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2021年10月12日 (火)

契約書や合意書があれば、勝てないのか

 先週に契約書がない事件のことを書いたが、逆に相手の方に契約書があり、その契約の内容と異なる事実がある場合には、「書いたもの」が優先して勝てないのかということもまた問題である。
 これは、勝てないこともないというのが答えとなる。

 公正証書でお金を借りたことになっている事件では、そもそも「お金を借りていない」ことを証明して、債権が存在しないことを立証すれば勝てる(請求異議訴訟という。)。現実にそれで勝訴した事案もある。
 もちろん、主張立証は簡単ではないが、えてしてこのような事案の場合、相手方は公正証書を作成しているから、無効になどならないという思い込みがあり、きちんとした主張立証ができないことが多い。

 借りてもいないのに借用書を書かされていた事例でも数件勝訴事例がある。

 ほかでは、書いたものがあることから、生の事実と離れて、書いたものをベースにして事実経過を組み立てようとする弁護士がいる。
 しかし、こういう場合、どうしても生の事実経過からするとそうした書面がおかしいということになる。
 依頼者が前任の弁護士を解任されて話を聞くと、「いくら生の事実を説明しても、契約書と合わないとして聞いてくれず、勝手な主張を繰り返していた」という事例もあった。

 いくら契約を示す書類があったとしても、そもそもそのような事実がない場合には、主張立証次第では勝つことができるのである。
 もちろん、毎回うまくいくという訳ではないが。

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2021年10月11日 (月)

今週の小次郎

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 うとうとしていた二代目小次郎に近づいていくと、目を覚まして、「いい気持ちで寝てたのに、何よ」という感じで見られた。
 寝顔を撮ろうと思ったのであるが。

 これを書いている時点で感染者は減少している。
 このまま、ある日突然新型コロナウイルスが消えてなくならないであろうか。

 そして、実は今日は祭日ではなくなっていたのであった。

 今週も頑張っていきましょう。

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2021年10月 8日 (金)

読書日記「夜の黒豹」

 角川文庫。横溝正史。

 小学校の頃、金田一耕助シリーズがテレビドラマで放映されているのを見て、少年探偵団シリーズから横溝正史に移行した。
 角川文庫の横溝正史の作品は全て蔵書として持っている。今は絶版となったものもあり、中々全てをそろえるのは難しい。
 横溝正史生誕100年記念ということで、絶版となっていた金田一耕助シリーズの何冊かが復刻されるというので、早速購入した。
 自宅にも同じ表題の作品はあるが、今更読み返さない上に、昔の文庫は字が小さいので、買い直したいと思ったのである。
 これが復刻版の最初の一冊である。

 今の科学的捜査の時代には通用しないトリックもあるとは思うが、おどろおどろしく、一流のストーリーテラーである横溝正史の作品はやはり面白い。

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2021年10月 7日 (木)

契約書などの書類がなければ契約の事実は認められないか

 契約書などの書類がなければ契約の事実は認められないか、という問題であるが、一言でいうと、そんなことはないということになる。
 契約は口頭でも成立するし、明確な話がなくとも、たとえば親子間で親の所有する土地上に子名義の建物を建てていたら無償で使用させるという合意があったと認められる。
 ただ、口頭での契約は、場合によれば証明が難しい。
 
 裁判官の中には、契約書がないことをもって事実が認められないという方向での認定をするタイプがいることも事実であるが、積み重ねた事実から、周辺にこれだけの事実があるのであれば、合意があったと認められると認定するのが正しいあり方である。ただ、書面がない事件では、合意がなければしていないはずの行動や事実を積み重ねることで合意があったことを浮き彫りにしていかざるを得ないので、弁護士としても気を遣う事件ということになる。

 書面があればよいのだが、書面がない事件で、依頼者から事実を聴取し、周辺の証拠を積み重ねて勝訴できた時は充実感があるものである。
 時には立証が届かず負けることも当然あるのだが、大手企業同士であったり、大手企業を顧客にしている弁護士にはない苦労である。

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2021年10月 6日 (水)

法廷は早く開けて欲しい

 期日に行くと、法廷が閉まっていることがある。
 私の理想としては、10分前に法廷を開けてもらい、中で受付をして悠々と待っているというものである。
 弁論期日だと、同じ時刻に数件入っている場合があり、早く揃ったところから始めるので、先に受付を済ませたいのである。
 そのため、10分前に法廷の前に行く。

 たいていは10分前には開いているが、1分前になっても開いていないことがある。
 そうすると、同時刻の裁判に来ている弁護士や当事者が受付するのに時間がかかり、裁判官が来ているのにまだ受付をしていることがある。
 あれは弁護士や当事者が悪いのではなく、書記官が法廷を開けるのが遅いためである。

 私の場合は、時には15分前には法廷に着いているので、待ち時間が長くなるのである。

 せめて5分前には法廷を開けて欲しい今日この頃である。

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2021年10月 5日 (火)

遅刻

 私は期日に遅刻したくないので、地元の裁判所には10~15分前には着いている。
 たまに早く着きすぎて、時間が早すぎ、受付で来たことを言いに行くのが恥ずかしい時は裁判所の椅子で時間をつぶしている。

 

 大阪人の気質であろうか。ちゃちゃ入れマンデー(関東では放映されていないかと思う。)でも東野幸治が同じようなことを言っていた。

 

 ほかの裁判所だと、電車が止まるかもしれないと思い、大阪地裁や大阪高裁には40分前とかに着いていることもある。

 

 先に到着していると、期日のやりとりのシミュレーションができるし、落ち着ける。
 慌てて来て息を切らせていると落ち着いて期日対応ができない。

 

 裁判官と話をすると、遅刻ばかりしてくる代理人はやはり印象が悪いようである。
 もちろん印象だけで裁判が勝てるはずもないが、印象が悪いよりはいいであろう。

 

 ただ、期日に遅れたくないがあまり、違う記録を持ってきていて、期日で記録を開こうとして、「記録違うやん・・・」となり焦ることがあった。
 何回も記録なしで普通に期日をしてきているので(現在進行している事件だと、内容は概ね頭に入っているためである)、最近は記録なしでもそこまで慌てないのだが。
 早く出過ぎるより、記録を確認せいよ、という話でもある。

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2021年10月 4日 (月)

今週の小次郎

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 楽しいっス!!という感じの二代目小次郎である。
 ボールで遊んでいるのである。
 ワンコは基本的にいいヤツである。

 緊急事態宣言が解除されたが、これで気を抜くとまた拡大していくのが新型コロナなのであろう。
 早くインフルエンザのような治療薬が普及して、インフルエンザ並になって欲しいものである。

 今週も頑張っていきましょう。

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2021年10月 1日 (金)

読書日記「最悪の予感」

 早川書房。マイケル・ルイス。

 アメリカで、新型コロナというパンデミックと戦おうとした人物に焦点を当てたノンフィクションである。
 しかし、政府の無策などもあり、新型コロナウイルスは感染拡大をしていってしまう。
 アメリカの新型コロナウイルス対策がなぜ失敗し、多数の死者を出してしまったのか、その過程が描かれている。
 この教訓を活かせられるかどうかを問うている一冊である。

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