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2024年3月 8日 (金)

読書日記「遠い声、遠い部屋」

 新潮社。トルーマン・カポーティ。村上春樹訳。

 筆者の最初の長編である。
 発刊された当時、評価は二分したというようなことが解説で書かれていた。
 表現や文章はもの凄く洗練されている一方で、物語としては分かりづらく感じるが、私の読解力のなさであろうか。
 村上春樹は、「ジェットコースターに乗っておとぎ話の国を旅しているような感覚」に襲われると解説している。
 場面場面の美しさ、比喩、情景の表現を読んでいるうちに(村上春樹の訳の訳の素晴らしさもあることは間違いない)、物語が終わってしまったような感じを受ける。
 

 主人公は父親の下に行って幸せだったのだろうか?
 元々の暮らしをしていた方が幸せだったのではないだろうか?
 主人公はこの後どうなってしまうのだろうか?

 何となく読んだ後、引っかかりが残る作品である。
 それが作者の狙いだったのか、どうか。
 読み手を選ぶ作品かも知れない。
 

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