2015年5月15日 (金)

司法修習生の就職場所

 弁護士の数が増員したことにより、過疎地で開業する弁護士が増えたと言われることもあるが、それだけでは中々過疎地の弁護士は増員はせず、日弁連が貸付制度(一定の条件があれば返済免除)を作って過疎地で開業しやすくしたり、ひまわり公設事務所という制度を作って公設事務所が地元に定着するなどしたこともあり増員してきているという側面がある。
 そして、そのお金がどこから出ているかというと、私を含めた会員の会費から出されている。どこかからお金をもらっている訳ではなく、蛸が自分の足を食べているようなものである(こういう制度は他にもある。犯罪被害者支援の被疑者段階など)。

 医者でもそうなのだが、何かこういうインセンティブを与えないと、地方に人が流れて行かないという側面があり、東京・大阪に集中してしまうと思う。
 食えないということで弁護士を廃業する弁護士が出ていたり、収入がほとんどない若手弁護士などという記事をよく読むが、敢えて東京や大阪で即独をするという選択肢をしている人がそうなるのを見ていると、何故競争が激しい地域で登録をするのだろうと思ってしまう。

 先日聞いた話では、過疎とまではいかないがそれほど弁護士が増えていない地域で独立した若手がものすごい売上をあげているケースもあるようである。これなどは、登録する地域の選択で成功した例であろう。もちろん、全ての若手がそうした地域に行くようになれば、経済規模が東京・大阪とは比較にならないから事件も枯渇するだろうが、中々そのような話があってもそうした地域に行かないから、登録する地域を十分リサーチするというのも大事なことのように思われる。

 東京で日弁連の会議に出て、会合や宴会などで日本全国の状況を聞いていると、情報量も増えて様々な話を聞くことが出来るのだが、これなどもその中の一つである。
 ある地域の先生は、「けっこう大変大変と言われているけど、うちの単位会はそんなに困っていると聞くことも全く無いし、そんなに危機感もないし、おとぎ話のような単位会です」ということも言われていた。

 京都弁護士会は、前にも書いたが人口比が日本第三位で、しかも京都市内に弁護士が集中していること、隣接単位会がマンモス単位会の大阪であることからすると、弁護士が生き残っていくための競争率は私は勝手に日本で一番だと思っている。
 修習生が京都で就職を探していると聞くと、こういう話をして、他でリサーチした方がいいというが、だいたいの修習生は聞くフリをして聞いていないのである。

 私はもう京都で20年やっていて、京都弁護士会が好きであるし、何とか事務所を経営しているのでそれなりにお客さんもいるから、京都を離れてどこかに行くというようなことは考えないのだが、これからの人はもっと登録する場所というのを考えた方がいいと思うのである。

 

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2015年5月11日 (月)

衣替え

 衣替えの時期だが、朝晩が肌寒いので夏物スーツに入れ替えるかどうか悩ましい。
 真冬用のスーツはさすがに着ないが、冬用のスーツで朝晩はちょうどよい。逆に昼間は暑いので、どちらに合わせるかということになるのだが。。。

 一度衣替えをすれば、クリーニングに出したスーツは冬まで着なくなるので、重大な決断である。

 シャツ一枚で歩いているサラリーマンもいるが、朝晩寒いであろう。
 皆さんは、もう衣替えしましたか。

 以上です。

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2015年1月30日 (金)

出張

 本日は明日開催される北海道ブロック協議会in帯広に出るため出張の予定だったのだが、悪天候で搭乗予定の伊丹からの帯広行きが飛ばず、行けなくなった。
 関西の方の低気圧の関係なのか、のきなみ欠航が出ている。
 札幌修習であったため、多くの知人がいることから、旧交を温め合う機会でもあったのであるが、残念である。

 

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2011年8月12日 (金)

金魚のフンみたい

 先日、ある裁判所で、ボス弁が先頭に立って歩いている後ろを、一列で勤務弁護士が歩いているのを見かけた。
 金魚のフンか、おまえらは~。と心の中で突っ込んだ。

 弁護士はいくら勤務していても、独立した一人の弁護士である。もちろんボスを敬う気持ちは必要だろうが、あんなに一列に並ぶ必要はなかろう。
 私はボス弁と歩くときも別に横に並んで歩いていたし、私のところの自称勤務弁護士のKもそうである。

 勤務していた頃、先輩弁護士から、イソ弁根性をいつまでも持ってはいかんと言われたが、ああいうことなのだろうかと思うのである。

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2011年1月19日 (水)

悪質リース被害(2)

 最近はやりの手口は、既存のリース契約(複合機)がある場合に、「今よりもリース料が安くなります」といって解約させ(ただし、リース会社との間では契約は残存しているので、顧客の口座からは引き落としが続くのである)、従前のリース代金は販売店が振り込み、新しい機械を入れてそのリース料のみ顧客が支払うというものである。
 この手口の問題点は、必要もないリース契約を新たに締結させられて、販売店がリース会社から売買代金を取得する手段に顧客が使われるという点である。
 また、一部の契約では、リースする機械は何ら変わっておらず、かつ、リース会社も変わっていないのに、契約書だけが締結されて引き落としが始まることである。
 この手口だと、販売店が行き詰まることが多いので、短期間にリース契約を結ばされているケースが多い。
顧客はリースの構造を理解していない為、「リース料が安くなるなら」と安易に契約に応じてしまうが、リース会社の方も短期間に同じ機械をリースするなどということはあり得ないことを容易に気付くべきであるのに(気付いているのだと思うが)、契約を次々に締結していることが最大の問題である。
 リース会社は、機械を「リース」しているにも関わらず、リース会社の審査は、当該顧客にいくらまでなら与信出来るかというところしか審査していないので、同じ物件に対してリース契約を締結したり、短期間にリース契約を次々と結んでいても、「おかしい」といわず、安易にリース契約を締結し、販売店に代金を支払うのである。
 販売店が倒れたあとには、多額のリース代金の負債が顧客に残る。
 この手法だと、倒れる寸前の販売店が次々に契約をし、代金をリース会社から取得し、多額の現金をもってドロンしてしまうという芸当も出来てしまう。
 リース会社は、「有効な契約だ」として、顧客にリース料の請求をしてくる。
 これがおかしいことは常識的にわかるはずである。

 販売店も悪いが、リース会社がもっとも悪いと私は思っている。
 リース契約を規制する法律が制定されるよう働きかけをして、あまり知識のない弁護士でも戦えるようにしたいと願う今日このごろである。

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