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2012年3月 7日 (水)

自宅のソファ

 小太郎は今年10歳になるパピヨンという種類の小型犬である。茶色と純白の毛並みで、額のところには白くまっすぐにラインが入っている。
 小太郎は私の足下でダンスを踊りながら、私の足に前肢をかけて激しい息づかいをしていた。深夜まで起きて待っていたのだから、ご褒美が欲しいというわけである。
 私はリビングに入ると、鞄を床に置いて、キッチンにある小太郎のおやつを取り出して、2本床に投げてやった。小太郎はおやつが放り出されると、おやつにかぶりついた。もう、私の方を見向きもしない。私を待っているのか、おやつを待っているのか怪しいところだと思うところだ。
 リビングの電灯はふたつともついており、リビングのテレビはついたままだった。音量は絞られていて、テレビでは、CSチャンネルで韓国のドラマがついていた。私が死ぬまでに絶対に見ないテレビのジャンルである。
 私からすると、見分けのつかない韓国のタレントが、何か話をしていて、字幕が出ている。緩く冷房がかかっているが、タクシーの冷房で少し身体が冷えたように感じていた私には、それでも少し涼し過ぎると感じるほどだった。リビングの中には、静かに冷房のファンの音が響いている。
 リビングの机の上は片付いており、今日の夕刊が読まれずに置いてあった。
 ソファの近くには、小型のサイドテーブルが置かれていて、その上にはロックグラスとハイランドモルトのボトル、そしてスナック菓子の袋が置かれていた。ロックグラスの中の氷は既に溶けていて、少し残ったウイスキーと混ざり合っていた。
 それから、私はソファの上に目を移した。
 ソファの上には、青色のショートパンツを履き、白色のTシャツ姿で寝息を立てている女がいた。私はショートパンツから健康的に伸びている彼女の足を眺めた。日焼けしていない、白い肌だ。髪の毛の色は栗色で、肩程度で切りそろえてある。Tシャツの下は下着をつけていないようで、豊かな胸のふくらみが分かる。ソファの下には、彼女がつけていたであろう、下着が脱ぎ捨ててあった。
 こう言ったが、彼女がいることは私にはわかっていたし、いない方がおかしいのだ。
 私は彼女を起こすか、先に汗で濡れたワイシャツとスボンを脱ぎ捨てるか一瞬悩んだが、汗で不快だったので、ワイシャツとズボンを脱ぐと、ズボンをハンガーにかけて、そのハンガーをポール状の上着かけにかけた。
 そのまま私は風呂場に行き、ワイシャツを洗濯物入れに入れると、裸になってシャワーを浴びた。少し身体が冷えたように感じていたので、5分ほど熱いシャワーを浴びて、出てくると、小太郎が風呂場のマットの上で私を待っていてくれた。どうやら、待っていたのはおやつだけではなかったらしい。
 身体を拭き、新しい下着とTシャツと短いパンツを履いて、リビングに戻った。

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